鈴木宏子先生より、『「古今和歌集」の創造力』をお送り頂きました。
ありがとうございました!
鈴木先生の意欲作です、是非御高架くださいっ。
公式サイトはコチラです

鈴木先生は、今年の紫式部学会公開講演会(12月1日)で
御講演をしていただいたのが記憶に新しいところです。

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紫式部学会 平成30年度 公開講演会
「源氏物語の中の古今和歌集」

「古今和歌集」の創造力90mm
『「古今和歌集」の創造力』
四六判並製カバー装:320頁
出版社: NHK出版 (2018/12/25)
ISBN: 978-4140912546
定価: 本体1500円+税


緻密な分析と大胆な仮説が
絶対的古典に新たな光を与える
千歌二十巻から成る日本最初の勅撰和歌集『古今和歌集』は、
日本文学史の画期としてこれまで多くの注釈、解説がなされてきた。
本書は、古今集で飛躍的な発展を遂げた修辞技巧と
代表的撰者・歌人である紀貫之の序文や配列意図に注目し
表現論、編集論という新たなアプローチで
この古典がいかに日本的美意識の〈型〉を完成させたかを丹念にみていく。
なぜ梅には鶯なのか。なぜ秋は悲しいのか。
なぜ平安貴族の歌が、現代に生きるわれわれの心情を言いあてるのか。
日本語表現の到達点をつぶさに腑分けし、
ことばの鉱脈を露わにした意欲作。

【目次】
はしがき
序章 現代につながる「こころ」と「ことば」
しづ心なく花の散るらむ/万葉集と古今集/和歌史の中の古今集
正岡子規の痛罵/子規に残る古今集的感性
「早春賦」を遡る─大正から昭和へ
「夢で逢えたら」─昭和から平成へ/私たちの中の古今集

一章 千百年前の編集者・紀貫之─歌集の〈型〉を創造する
 一 成立をめぐる謎
紀貫之の高揚/失われた原本と「定家本」/二つの序と編纂の階梯
位よりも才能/中心人物は紀貫之だった
 二 紀貫之は、〈型〉を創る
歌人であり編集者/批評家・紀貫之
四季と恋との二本の柱/

二章 移ろう時と「こころ」─理想的な四季を創造する
 一 四季歌の世界─巻一から巻六まで
歳時記の原型/四季の節目を捉える/景物を組み合せる
「あるべき」景物の不在/花を「隠す」霞/秋の情感
理想的な四季を創造する「ことば」と「こころ」
変わる心と不変の自然/歌を配列する
 二 賀歌・離別歌・羇旅歌・物名歌 巻七から巻十まで
人生を寿ぐ賀歌/離別歌と羇旅歌/高度なことば遊び
仮名の獲得と歌の変貌/貫之の筆跡

三章 センチメンタルな知性─恋の顛末を創造する
 一 恋歌の世界 巻十一から巻十五まで
恋情も論理の中に/恋のきっかけ─恋一冒頭歌群
物に寄せるか、心を語るか/古今集の人間観
夢・涙・死─恋二/初めての一夜とその前後─恋三
「よひ」から「よなか」ヘ/「あかつき」の別れ
「あした」─禁忌に触れる恋/「飽かず」─逢ってのちに募る恋心
浮き名に悩まされ/熱愛から別離まで─恋四
手紙を返す/失われた恋の追憶─恋五
飽きられ、忘れられて─恋の終焉/歌集の論理と歌の生理
配列イコール解釈/恋歌の時間と、〈型〉─恋四と恋五
男と女の中立性/求める男と待つ女/恋の世界の相対化─恋五巻軸歌
 二 哀傷歌・雑歌・雑躰・大歌所御歌─巻十六から巻二十まで
死を悼む哀傷歌/生活感覚の基調をなす雑歌/母と子の情愛
人の世の生きがたさ/スタイルの多様性/声に出して歌う

四章 レトリックの想像力─見えないものにかたちを与える
 一 枕詞・序詞。
古典和歌と短歌を分かつもの/枕詞の定義/創作的枕詞
序詞の定義/場から「ことば」を汲み上げる
 二 掛詞・縁語
超絶技巧「かきつばた」/縁語はことばのコーディネート
創造を支えることばのネットワーク/恋歌の中の海/瀬に? 銭?
 三 見立て
ルーツは俳諧用語/和歌における見立て/二種類の見立て
本当は似ていない/見立ての達人・貫之/貫之の「こころ」と「ことば」

五章 古今集の百年─和歌史を創造する
 一 古今集歌の三つの位相
古今集の領分/三つの時期区分/三つの位相
 二 唐風謳歌時代から六歌仙時代へ
唐風謳歌時代/六歌仙時代
 三 在原業平の「こころ」と「ことば」
権力から遠ざけられた貴種/社交の場で歌う/在原氏と紀氏
貫之の敬慕/「こころ」余りて「ことば」足らず/疑問か? 反語か?
代悲白頭翁の〈型〉/月から春への飛躍/たった一つ、たしかな我が身
業平は〈型〉を破る
 四 小野小町と僧正遍昭
六歌仙の紅一点/贈答歌のウィット/エリート官僚から出家歌人へ
聖と俗のあわい/古今集の中の「個」
 五 「よみ人知らず」─古今集の基層の歌
「作者不詳」の真意/万葉集との重出歌/「恋もするかな」─万葉から古今へ
秋はどうして悲しいのか/浸透する漢詩文/かぐわしい古今集
花たちばな現象/古歌の想像力

終章 文学史の新しい頁を開く
 一 古今集前夜
和歌を愛好する宇多天皇/和歌と漢詩を対にする
遊宴で和歌を楽しむ/寛平期の限界
 二 古今集誕生。
「延喜の治」の文化事業/自立する和歌/貫之の予言
 あとがき
 主要参考文献


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